セプタークォーツは、マスタークリスタルとも言われ、高次元へのアクセスを促すと言われています。Scepterは王や僧侶の持つ杖の王笏に由来し、王権や王位を意味します。王笏が常に天を向き、天高く掲げられるイメージから、高次元との繋がりが連想させられるのでしょう。セプターはジェネレーターが多いことからも、エネルギーの高さ、安定感がわかります。
日本では松茸水晶とも呼ばれ、水晶本体からトップが二次成長し、ファセットと柱面のボディがトップに形成されています。
セプター構造
セプタークォーツの形は、キャンドルクォーツのような再成長した水晶にも見られるのですが、セプターの形成が母体からさらに頭部が再成長する再結晶水晶でもあるからかもしれません。男性器に似た形のため、子孫繁栄の御守りとされている地域もあるそうです。
トップはジェネレータ(正六角形)のファセットになるものが多く、高エネルギーで安定した回転を持つ水晶。そのエネルギーの高さ故、水晶が再成長したのでしょう。
キャンドルクォーツとの関係
キャンドル・クォーツは、石英やカルサイトに覆われ、溶けただれたキャンドルのようなフォルムの水晶を指します。内モンゴル産のキャンドル・セプタークォーツなど、キャンドルクォーツのファセットがセプターになるのもよく見られます。
元々キャンドルのようになるのは柱面が再結晶されるからで、エレスチャルやカテドラル、アバンダンスのようになるものですが、内モンゴル産やロシアのダルネゴルスク産、南アのスピリットクォーツのように、βクォーツのような小さな突起が柱面いっぱいに無数に出来上がるものもあります。そのような水晶の先端は、セプターのような形になります。
地殻変動の記録
セプター・アメジストで有名なザンビアやジンバブエは、初期プレートテクトニクスで生まれた「ジンバブエ・クラトン」という非常に硬く古い大陸のコアのような地質で生まれています。また、ザンビアには世界最大級の銅ベルト(銅鉱床)があり、水晶を育む熱水活動があります。水晶を再成長させる地質系イベントが豊富なのだそうです。
セプター・クォーツは、他の再成長水晶同様、形の面白さだけでなく、地殻活動を記録した証でもあるとてもハイエネルギーな水晶と言えます。アメジストに多いのは、アメジストが色変化によって生まれるため、セプター・クォーツのように二段階の成長過程を経ているからかもしれません。
セプター・アメジストのような再成長水晶は、大きな地殻イベントが再び起きたことによって、水晶が再成長を促された姿でもあります。水晶自体の形態もですが、再形成されるようなビッグイベントが起きる場所で、まるで細胞分裂のような地球の変化が生み出した結晶であることも、再成長水晶の揺るぎない価値でもあると思うのです。